高血圧

Aldosterone: Evidence Box【e】

高血圧発症とアルドステロンの関連は多くの基礎および臨床研究によって示されており、本態性高血圧症におけるアルドステロンの役割は高い関心を集めている。一方、原発性アルドステロン症では典型的アルドステロン高値が認められ、二次性高血圧の重要な要因と考えられている。実際、その頻度は従来報告されていたものより高いことが示唆されているが、本態性高血圧症と原発性アルドステロン症は鑑別が困難な場合があり、一致した見解は得られていない。また、正常血圧者と高血圧患者におけるアルドステロン値の差異について前向き研究の報告はなく、試験デザインや対象患者のバイアスなどの問題があり、一致した成績は得られていない。そこで、血清アルドステロン値と高血圧発症リスクの関連を明らかにする目的で、正常血圧者を対象として地域住民を基盤とする大規模解析を実施した。